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タイの国民食「ガパオライス」を解説

ガパオライス

ガパオライスはタイで広く食されている国民食です。

ピリ辛に味付けされた豚肉や鶏肉とホーリーバジルを一緒に炒め、ご飯の上にのせた料理です。
辛さをマイルドにするために、目玉焼きをのせる食べ方も一般的です。

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ガパオライスとは?

スーパーで販売されているバイガパオ(ガパオの葉)
スーパーで販売されているバイガパオ(ガパオの葉)

ガパオとは、カミメボウキというシソ科の植物の事で、英語でホーリーバジル(Holy Basil)と言い、タイ料理に広く用いられています。
くさいと嫌われているパクチー(コリアンダー)はセリ科の植物なので味も匂いも全く違います。

芳香のあるガパオというバジルを、豚肉や鶏肉と一緒に炒めているため、ガパオライスと呼ばれています。

ガパオ(バジル)は、タイではスーパーマーケットなどで普通に購入できますが、日本のスーパーでは見つけるのが難しいかもしれません。

ホーリーバジル(AMAZON通販)

ガパオライスにガパオ(バジル)を入れるのは、香りづけの意味も少なからずありますが、「豚肉や鶏肉の生臭さを消すこと」と「細菌の増殖を防ぐこと」が主な目的です。
身近のスーパーで販売していなければ、料理に入れないのも一考です。

ガパオライスはどんな味?

ガパオライスの味を決める大きな要素は、肉(豚肉や鶏肉)、にんにく(ガーリック)、唐辛子と調味料のオイスターソース、ナンプラーです。

「鶏そぼろ」に、刻んだ「にんにく」と「唐辛子」を入れて、オイスターソースで味付けした味になります。
簡潔に言うと「ピリ辛オイスターソース味」です。

ナンプラーは、香り付けに入っていることが多いですが、「ナンプラーが無い」とか「ナンプラーの匂いが苦手」と言う方は「少量の醤油(しょうゆ)」で代用が可能です。
ガパオライスは調理が簡単なのでよく作りますが、ナンプラーがあっても「しょうゆ味風味」の方が好きなのでいつも「醤油」を選択しています。

また、ピリ辛と表現しましたが、タイ旅行で食べる際は注意が必要です。
ほとんどのレストランでは「少し辛い程度」で全然問題ないのですが、ごくまれに恐ろしく辛い(タイ人も辛すぎると言うくらい)ガパオライスが出てくるお店があります。
目玉焼き(フライドエッグ)をトッピングすることで辛さを和らげることができますので、初めて行くレストランでは忘れずに注文することをおすすめします。

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ガパオライスの種類

ガパオライスは大きく分けて「ガパオムー」、「ガパオムーサップ」、「ガパオムーグローブ」の3種類があります。

「ガパオ」+「肉の種類」+「肉の状態」で全てのガパオライスを注文することができます。

肉の種類

  • ムー:豚肉
  • ガイ:鶏肉
  • ヌア:牛肉
  • タレー:海産物(主にエビ・イカ)

肉の状態

  • 無し:通常のスライス肉
  • サップ:ひき肉
  • グローブ:揚げ肉

ガパオライスは、ムー(豚肉)とガイ(鶏肉)が一般的で、ヌア(牛肉)やタレー(海産物)は一部のレストランしか取り扱っていません。

ガパオムーサップであれば、豚ひき肉(そぼろ)のガパオライスということになります。

【超簡単自己流】ガパオライスレシピ

超簡単で今夜の晩御飯にでも料理できるガパオライスのレシピです。
肝となる「オイスターソース」だけは絶対に用意してください!!

材料(2人分)

  • 豚ひき肉 200g
  • にんにく 2片
  • 赤唐辛子 2個
  • オイスターソース 大さじ3杯
  • しょうゆ 大さじ1杯
  • 酒(あれば) 大さじ1杯(肉のくさみ消し)
  • 卵 2個(トッピング用)
  • にんにくと赤唐辛子を刻んでおきます
  • 刻みにんにくを適量の油で炒めます
  • そのままのフライパンでひき肉を一緒に炒めます
  • ひき肉の色が完全に変わったら「刻み唐辛子」「オイスターソース」「醤油」「酒(あれば)」を入れて肉全体になじんだら完成です
  • ご飯と盛り付けたら完成です

トッピングに目玉焼きを盛り付けるとさらにおいしくなります。
オイスターソース自体が甘いので私は入れませんが、甘味を加えたい方は「砂糖」を入れてください。

あまりに簡単かつ美味しすぎて毎日作らないように注意してください!!
栄養面を考えて「玉ねぎ」「ピーマン」「パプリカ」などを入れても美味しいです。

※料理や洗い物が面倒な方はレンチンで!!

ガパオライスと呼ぶのは日本だけ?

ガパオライスと呼ぶのは日本だけと言うことをご存じですか?

ガパオライスをタイでは、「ผัดกะเพรา:パットガパオ」もしくは単に「กะเพรา:ガパオ」と言います。
「ผัดกะเพรา:パットガパオ」という言葉自体に「ご飯付き」という意味合いが含まれています。

もし、ご飯が不要で「肉のおかず部分」だけが欲しい場合は、「マイアオカーオ(ご飯はいらないよ)」と別に注文する必要があります。

タイ語で「ご飯」は「ข้าว:カオ」と言い、「カオマンガイ(茹で鶏ご飯)」や「カオパット(チャーハン)」など「ご飯もの」には「カオ」が付くのですが、なぜか「ガパオ」だけは例外となっています。

タイ語での発音が難しい「ガパオ」

ガパオライスの「กะเพรา:ガパオ」は実は非常に発音が難しい言葉です。
レストランのテーブルで「ガパオ」と言えば、どんな発音でも通じますが、問題は友人などと好きなタイ料理の話などをしている時などです。

「กะเพรา:ガパオ(ガパオライス)」は、しばしば「กระเป๋า:ガパオ(かばん・バッグ)」と聞き間違えられます。

結論から先に言うと、「ガパオライス」は最後の「オ」を意識的に低く言い、「かばん・バック」の場合は最後の「オ」を上げ調子で発音します(厳密に言うと発音方法は全く違いますが(下記に説明します)意識的に発音することで通じます)
また、一番現実的な解決策としては「パッドガパオと正式に言う」もしくは「ガパオムー」のように肉名をしっかり伝えることでしっかりと意思疎通を図ることができます。

ここからは、タイ語の説明になります。
少しでもタイ語に興味がある方は読み進めてください。

タイ語での「ガパオ」に関する豆知識

実は、「กะเพรา:ガパオ(ガパオライス)」はタイ人でもよく書き間違えて覚えている言葉なのです。
なので、インターネット上でも多くの間違って書かれたスペルの単語が溢れている状態になっています。

「間違ってスペルを覚える」⇔「間違って発音を覚える」⇒「ガパオライスとかばん(バッグ)を間違える」という悪循環になっています。

原因は「発音が難しい言葉が存在する」という一言に尽きると思います。

ガパオ(ガパオライス・バジル)はタイ語で正確に書くと「กะเพรา」になります。
この最初の文字「กะ」は「ゴー(子音)」+「ア(短母音)」なので「ガ」・「GA」という発音以外はあり得ません。

ただし、この「กะ:ガ」と言う言葉は「書き言葉」として非常に違和感がある言葉です。
「กะ:ガ」が違和感があるというのは、常用の言葉ではないということです。

「ガ」と発音するものには、一般的には、かばんと同じ文字である「กระ」があてがわれます。
にんにくを表すタイ語「กระเทียม:ガティアム」、タイの人気(B級)ニュースサイト「กระปุก:ガプック(Kapook.com)」も「กระ」が使用されており、これが通常です。
※宝くじが大好きなタイ人にとって「Kapook.com」は当選番号を確認するサイトとして用いられています。

従って、ガパオライスも「กระเพรา」と間違ったスペルで覚えられてしまうのです。

ちなみに「กระ」は、発音記号をアルファベットで表すと「GRA」となり「日本語タイ語辞書」などでは「グラ」と発音すると書いてあります。
しかしながら、タイ人と「にんにく」について話すと100人が100回「ガティアム(グラティアムではなく)」と聞こえると思いますし、実際タイ人も「ガティアム」と発音しています。

これは、日本語には無い「二重子音(母音を挟まずに子音が2個続く文字)」が関連しています。
ニュースキャスターは綺麗に「二重子音の"gラティアム"」と発音していますが一般的には言いやすい「ガティアム」で話されています。

タイ語の二重子音

雑談が過ぎましたね。。。

本当に言いたかったことは、「กะเพรา:ガパオ(ガパオライス)」の後ろの「เพรา」の部分です。
後ろ部分は先ほどと逆で、アルファベットで書くと「ガパオライス」が「PRAO」の二重子音、「かばん・バッグ」の方が「PAO」となるので正確な発音ができる人にとっては間違えようがない言葉です。

続けてアルファベットで全部書くと「ガパオライス」は「GAPRAO」、「かばん・バッグ」は「GRAPAO」です。
しかし、一般的にはどちらも「ガパオ」の発音で聞こえます。

従いまして、最初の方で説明した「声調」で使い分ける方法があります。
詳しくは書きませんが、「ガパオライス」の声調は「\ー」、「かばん・バッグ」の声調は「\V」となります。

タイ語の声調

よって最初に結論から示した「違いを区別」するために、以下のいずれかを選択する必要があります。

「ガパオライス」は最後の「オ」を意識的に低く言い、「かばん・バック」の場合は最後の「オ」を上げ調子で発音する
「パッドガパオと正式に言う」
「ガパオムー」のように肉名をしっかり伝える

まとめ

タイの国民食であるガパオライスですが、大人になってからは忌み嫌われているようです。

学生時代に食堂(有料:ただし安い)にあるガパオライスを毎日のように食べていたため、社会人になって自由なものが食べれるようになると「もうこりごり」と思う人も少なくないようです。

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