ヤードムとは、タイ語でヤー(ยา)は薬、ドム(ดม)は嗅ぐという意味で、メントールを主成分とするタイで人気の鼻から吸うとスースーとする嗅ぎ薬です。
今でこそ少なくなりましたが、少し前まではヤードムを鼻の穴に突っ込んで雑談をするバイクタクシーのドライバーをよく見かけました。
鼻を突き抜ける刺激感によるリフレッシュ効果があるヤードムの成分や使い方を解説していきます。
ヤードムの使い方
ヤードムは、写真のような円筒状2ml入りの物が一般的に販売されています。
ヤードムの使い方は大きく分けて下記の2種類があります。
- 上のキャップを開いて鼻から吸い込む
- 下のキャップを開いて液体を塗布する
ヤードムは、円筒状の上側と下側それぞれをセンターの色がついている部分を持って反時計回りに回転する事で開けることができます。
上側は普通のフタ、中間が吸入器、下側が液体が入った容器になっています。
液体は出にくくなっていますので、下側を開けても液体があふれだす事はありませんのでご安心ください(少量の液体に触れることはあります)。
通常の使い方は、上側のキャップを開け、吸入器を鼻に当て、吸い込みます。
鼻の穴に押し当てて吸い込んでも大丈夫ですが、刺激が強いと感じたら、鼻の穴から0.5~1cm程離して吸い込みます。
左右の鼻からそれぞれ2~3セットずつ吸い込むのが一般的です(特に決まりはありませんので気が済むまで吸いましょう)。
また、下側のキャップに入っている液体は、スースーする匂いの原液になります。
鼻の下に液体を塗って常に嗅げるようにと思っている方もいると思いますがあまりおすすめしません。
液体の主成分であるエタノールは、刺激感が強く、肌が弱い方は肌荒れの原因となります。
特に、顔などの皮膚が薄い部分は要注意です。
液体のおすすめの使い方と裏ワザをご紹介します。
- マスクに塗布する
- 腕首に塗布する
液体をマスクに塗布し、間接的にヤードムを吸い込むことができます。
ただし、揮発性が高いとはいえ、液体をマスクに塗布することにより、マスクの性能が失われる可能性もありますのでご注意を。
液体を使ったおすすめの裏ワザは、香水のように腕首に2・3滴塗布する事です。
お昼ご飯を食べ終わった午後の就業中の眠気覚ましに効果的です。
液体を塗った腕首を顔に近づけ、匂いを嗅ぐことでスッキリします。
悪い匂いではなく、周辺に匂いを拡散させることもないので是非試してみて下さい。
ヤードムの成分
ヤードム(ポイシアン)の成分含有量は次の通りとなっています。
- ユーカリ油 (EUCALYPTUS OIL) 8.5% v/v
- メントール (MENTHOL) 42.0% w/v
- カンファー・樟脳 (CAMPHOR) 16.4% w/v
- ボルネオール (BORNEOL) 6.1% w/v
また、各種成分の引用を記載します。
ユーカリ油:殺菌作用や抗炎症作用、鎮痛・鎮静作用があるとされ、医薬品やアロマテラピーなどに用いられる。
メントール:皮膚に接触させると冷やりとした感覚を得る。リップクリームや咳止めなど、軽い咽頭炎や口・喉の弱い炎症を短期間軽減する大衆薬に含まれる。
カンファー・樟脳:血行促進作用や鎮痛作用、消炎作用、鎮痒作用、清涼感をあたえる作用などがあるために、主にかゆみどめ、リップクリーム、湿布薬など外用医薬品の成分として使用されている。
ボルネオール:樟脳を還元することによって得ることができ、香気(香り)付けに用いられる。
Wikipedia
主成分であるメントールが、鼻から吸引した際に冷感を引き起こし(実際に体温が下がるわけではない)、スースーと感じさせます。
メントールをはじめ、ユーカリ油やカンファーはリップクリームや湿布に使用されているものなので、そのイメージ通りの匂いがします。
ヤードムの使用期限
ヤードムの使用期限は、一般的に、製造後2~3年で設定している会社がほとんどです。
ただし、ばら売りではなくパッケージされているものであれば、使用期限はあまり気にしなくてよいでしょう。
開封後(使用開始後)、1日に2~3回程度の吸引であれば、1ヶ月くらいは使用できます。
ヤードムの副作用について
ヤードムの最王手であるポイシアンのホームページを確認しましたが、副作用に関連する情報の記載はありませんでした。タイの一般量販店やコンビニなどで幅広く販売されていることから、副作用についてはあまり心配しなくても良いと思われます。
ただし、メントール、ユーカリ油、カンファーなどは、鎮痛・抗炎症作用があり、直接塗布する場合は肌が弱い方にとっては肌荒れや発赤の症状がでる可能性があります。
異変を感じたら直ちに使用を中止してください。
ヤードムの種類について
タイで販売されているヤードムは数~10数種類前後です。
ビッグCやテスコロータスなどのスーパーマーケットやセブンイレブンやファミリーマートなどのコンビニで広く販売されているものは、
- ポイシアン マーク2 インヘラー(Poi-sian Mark Ⅱ Inhaler)写真左
- ペパーミントフィールド インヘラー(Peppermint Field Inhaler)写真中央
の2種類です。
※インヘラーとは吸引器、吸入器の事です。
他の種類は、雑貨マーケットで販売されていますが、ブランドとしては定着しておらず、種類の入れ替わりも激しいです。余程のこだわりが無ければ、ポイシアンかペパーミントフィールドのどちらかを選ぶと良いでしょう。
それぞれの匂いの違いは(私の感覚なので参考程度に)、
- ポイシアン:昔からある湿布の匂い、ちょっと化学的に感じる人もいるかも。スーッとした刺激感は一番。
- ペパーミントフィールド:ペパーミントオイル入り。若干フルーティーな匂い。フルーツとは違うので好き嫌いは分かれるかも。
- タイガーバーム:タイガーバーム独特の匂い。軟膏のタイガーバームと違って刺激感は若干弱め。
ヤードムとしての役割を求めるなら圧倒的販売シェアを誇り、1936年からと最も歴史のあるポイシアンがおすすめです。
日本では、ノーズミントというブランドで販売されています。
現地タイからの購入であれば、下記サイトから購入できます。
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