タイのお寺などでよくお供えされているオレンジ色の伝統お菓子「フォイトーン」を紹介します。
「フォイトーン」は、タイ語で「ฝอยทอง」と書きます。
「ฝอย:フォーイ」は「繊維・ファイバー」、「ทอง:トーン」は「金」の意味で、直訳すると「黄金の繊維」という意味になります。
見た目がそのまま名前の由来となっています。
日本では「鶏卵素麺(けいらんそうめん)」という名前の高級お菓子として販売されています。
フォイトーンとは?


「フォイトーン」とは、日本では「鶏卵素麺(けいらんそうめん)」と呼ばれているオレンジ色の甘いお菓子です。
タイでは、素麺形状の「ฝอยทอง:フォイトーン」とボール形状の「ทองหยอด:トーンヨード(ヨードは、Drop(落とす)の意味)」の2種類が広く知られています。
この2種類は、形状(と食感)が違うだけで味は同じです。
原料の「卵黄」というよりは、ほぼ「シロップ」の味です。
羊羹(ようかん)などの和菓子が好きな甘党の方にはぴったりのお菓子だと思います。
タイへは17世紀後半(アユタヤ時代)に、ポルトガル人と日本人(山田ウルスラ)のハーフである「マリア・ギオマール・デ・ピーニャ(Maria Guyomar de Pinha):タイ語名「ターオ・トーンキープマー(ท้าวทองกีบม้า)」」によって伝えられたというのが定説となっています。
日本へは16世紀後半には、すでに販売されていた記録があるので、日本より約100年後の伝来となります。
オレンジ色(黄色・金色)は「フォイトーン」といいますが、生地の色によって名称が異なります。
白色のものは「ฝอยเงิน(フォイグン)」、緑色のものは「ฝอยทองใบเตย(フォイトーン・バイトーイ)」といいます。
※「グン」は「お金・銀色」の意味、「バイトーイ」は「パンダン(パンダナス・タコノキ)の葉」の意味
フォイトーンの作り方
フォイトーンは、「卵黄」を「沸騰したシロップ(砂糖水)」にくぐらす事で成形します。
また、ボール状のトーンヨードの場合は、卵黄にパウダー(トーンヨード粉)を混ぜることで塊を成型することができます。
- 「水 1,000ml」と「グラニュー糖 1,000g」を混ぜて沸騰させ、シロップを作ります
- 沸騰しているシロップの中に生地を投入します
フォイトーンの場合:「先細りの金具」、もしくは「角をカットしたビニール袋」から卵黄を沸騰したシロップに投入します
トーンヨードの場合:スプーンなどを使い、丸くなるようにシロップに投入します - 生地が固まったらシロップからすくい上げて完成です
フォイトーンの場合:沸騰したシロップに円を描くように投入し、30秒ほどで卵黄が固まったら成形しながらすくい上げます
トーンヨードの場合:沸騰したシロップにスプーンなどを使い丸くなるよう投入し、6-8分ほどで卵黄が固まったらすくい上げます
簡単に作ることができますが、片付けの手間を考えると作るかどうか迷ってしまいます。
※フォイトーンの作り方
※トーンヨードの作り方
お土産としてのフォイトーン


タイで「フォイトーン」は、様々な場所で購入することができます。
一般的には「仏像や僧侶へのお供え品」として広く親しまれているため、お寺に併設された(お寺近くの)マーケットで購入することができます。
「ナイトマーケット」のような娯楽施設ではあまり見かけないように感じますが(気にしていないだけかも)、一般的なマーケット(生鮮マーケットではない)であればデザート・お菓子売り場の一角で販売されています。
マーケットであれば、普通サイズで40バーツ前後と考えておいて問題ありません。大サイズでも60バーツ前後で購入できます。マーケットで100バーツであれば、完全に外国人向けのお土産価格でしょう。
旅行中にマーケットに行く予定がない場合は、「ビッグC」などのスーパーマーケットや「ビッグCミニ」などのコンビニでも普通に販売されています。気にして見てはいませんが、たぶんセブンイレブンでも販売されていると思います。
スーパーやコンビニの場合は、チルドコーナー(ヨーグルトなどの冷蔵品コーナー)で販売されています。
スーパーやコンビニでは、マーケットより少し小さいサイズですが清潔感があり同じ40バーツ前後で購入することができます(写真は、BUY1GET1(テープで2個)で販売されていて35バーツ(ビッグC))。
賞味期限(消費期限?)は「20日くらい」なので、お土産としてもぴったりです。
近くにスーパーがないバンコク都心に滞在する方は「KANOMSIAM(カノムサイアム)」での購入がおすすめです。
「KANOMSIAM」は、日本では絶対に食べることのできないお菓子が有名なお店ですが、フォイトーンも販売されています。
バンコクの有名デパートには必ずと言ってもいいほど出店しています。
予め「Google Map」で「kanomsiam」と検索をかけて確認してから向かうようにしてください。