スコータイはバンコクから北へ約420kmの場所、そしてピッサヌロークの隣町で古代遺跡のある都市です。
タイ族による最初の王朝(スコータイ王朝)が発祥した都市として有名で、ラムカムヘーン王によりタイ語が作られました。
タイの歴史を語るうえで、一度は訪れたい観光地になります。
※タイの歴史
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スコータイ県にあるスコータイ歴史公園、シーサッチャナーライ歴史公園、そしてカムペーンペット県にあるカムペーンペット歴史公園の3つが古代都市スコータイと周辺の古代都市群としてユネスコ(UNESCO)の世界文化遺産に登録されています。
※カムペーンペット歴史公園
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目次
スコータイの観光地図
スコータイは大きく分けて2つの遺跡群があります。
- スコータイ歴史公園
- シーサッチャナーライ歴史公園
それぞれの場所は、
スコータイ市街地(新市街)を中心として、タイ国道12号線を西側(旧市街方面)に向かった所にスコータイ歴史公園があります。
スコータイ歴史公園周辺をムアンガオ(旧市街)と呼んでいます。
一方、シーサッチャナーライ歴史公園は、スコータイ市街地(新市街)から北側(スコータイ空港)に向かって、空港を通過し更に進んだ所に位置しています。
シーサッチャナライ歴史公園は、市街地からかなり遠く(約60km)、また、個人で行くとなるとけっこう難しいかもしれません。
スコータイ歴史公園の回り方を徹底解説
スコータイ歴史公園は、とても大きな敷地面積を誇るため、乗り物で歴史公園内を回るのがおすすめです。
下記に公園内を回る乗り物と目安の所要時間をご案内します。
- 徒歩(目安所要時間:3時間)
- 自転車(目安所要時間:1~2時間)
- トラム(目安所要時間:1時間)
- カート(目安所要時間:1~2時間)
はっきり言って、徒歩で回るのはおすすめしません。
スコータイ歴史公園は、その名の通り公園です。
森林の木陰は多少あるにせよ、ほとんどの場所で日光を遮るのは何もありません。
熱中症・日射病対策のためにも何かしらの乗り物を利用しましょう。
自転車で回る
自転車が一番安く、自由に行き先を決めることができ、運動にもなるのでおすすめです。
ただし、どこでレンタルしても、そこそこ古い自転車なのはご愛敬ということで。
自転車のレンタル屋さんは、スコータイ歴史公園のチケット売り場から大通り(国道12号線)を挟んで反対側にあります。
料金の目安は
- 2人乗り自転車 80バーツ
- 自転車 50バーツ
- 古い自転車 30バーツ
です。2人乗り自転車とは、2つの座席とペダルがある自転車で、はっきり言って疲れます。
普通の自転車を借りましょう!!
値段が色々ありますが、スコータイは外国人価格がモロに適用される地域です。
時間無制限で50バーツを目安に借りれればOKです。
ちなみに、スコータイ歴史公園(旧市街)付近のホテルに滞在すると、ホテルによっては無料で自転車を借りることができます。
トラムで回る
タイの敷地が広い観光地ではよく見かける50人くらいが座れる大型カートです。
目的地の順序が決まっているので、楽に目的地へ向かうことができますが、一度降りると次のトラムを待たなければならないのが難点です。
手ごろな値段なので、汗をかきたくない方や子供連れの方にはおすすめです。
※トラムの値段
- タイ人 子供:10バーツ 大人:30バーツ
- 外国人 60バーツ
トラムのチケット売り場は、南側入り口付近にあります。
大通りの入口から入って、突き当りを左折し、ワットマハタートを右手側に通り過ぎ、道なりに右折し、最初の通りを左折した突き当りにあります。
(トラム乗り場に行くまでで徒歩で10~15分くらいかかります(汗))
カートで回る
小型カートで自由自在に行き先を決めることができます。
また、運転手付きなので、運転免許は不要。値段が高いのが難点です。
※カートの値段(1時間当たり)
- 2人乗り 250バーツ
- 4人乗り 450バーツ
- 6人乗り 650バーツ
カートの受付は、大通りの入口から入ってすぐ左側にあります。
入場してすぐ観光できるのが魅力です。
ちなみに、レンタル自転車屋さんの中にはカートをレンタルしている店もあります。
自分で運転する必要がありますが1時間200バーツで借りることができます。
スコータイ歴史公園の見どころ
スコータイ市街地よりオールドタウン方向へ一直線に進んだところにあります。
スコータイ歴史公園内には、ワットマハータート、ワットシーサワイ、ワットサーシーの各遺跡とラムカムヘン像があり、歴史公園内の遺跡は100バーツですべてまわることが出来ます。
- ワットマハータート
- ワットシーサワイ
- ワットサーシー
- ラムカムヘン大王像
- 営業時間:6:30~18:00(土曜日のみ18:00~21:00ライトアップ)
- 入場料金:100THB(タイ人20THB) 自転車:10THB
ワットマハータート(Wat Mahathat)
ワットマハタートは、スコータイ歴史公園の真ん中に位置し、かつ、最大の面積を誇る最も重要な寺院です。
ワットマハタートは、布薩(ウポーサタ)、礼拝堂(ウィハーン)、マンダパ、及び仏舎利塔(チェディ)で構成されています。
東側の入口を入って右側に進んでいくと、石塔が並んで白い大仏が安置されている場所があります。
石塔はサテライトでできており、当時は屋根もあり礼拝堂でした。
また、白い大仏はアタロット仏と呼ばれ、スコータイやピッサヌロークなどスコータイ王朝の主要都市で見ることができます。
その裏にあるメインの仏塔は、頂上がハスのつぼみの形をしており、スコータイ芸術の特徴を表しています。
また、このチェディ近くの仏塔にはプラマハダルマージャリータイ(リタイ王)の遺物が祀られていると言われています。
ワットシーサワイ(Wat Sri Sawai)
ワットシーサワイは、スコータイ歴史公園内で最も南側に位置している遺跡です。
ワットシーサワイは、壁に囲まれた3つのプラーンが特徴で、ヒンドゥー教のシカラ(ヴィマナ)を模倣して作られています。
ヒンドゥー教のヴィシュヌ神が彫刻されていることから、この古代遺跡は仏教寺院に変わる前のヒンドゥー教の聖域であったと考えられています。
ワットサーシー(Wat Sa Si)
ワットサーシーは、歴史公園内の北西にある大きな池の真ん中にある遺跡です。
赤い橋でつながっており、正面には丸い鐘型のチェディ、その右側(東側)には布薩(ウポーサタ)と礼拝堂(ウィハーン)跡があります。
この丸い鐘型のチェディはシンハラ仏教(スリランカ仏教)がかつてこの地で信仰されていた歴史的証拠であり、貴重な遺跡となっています。
ラームカムヘーン大王像(Monument of King Ramkhamhaeng the great)
ラームカムヘーン大王像は歴史公園北側に位置し、スコータイ王朝の偉大な王を称賛するために1975年に建てられました(1968年立案)。
ラームカムヘーン王の像は、高さ4m、幅2.88mと本物の人間の2倍の大きさになるように設計されており、重さは約3トンになります。
ラームカムヘーン王は、タイの文字を作成した事で有名で、像に向かって右側(東側)には、当時のタイ文字と石板に文字を彫っている姿が彫刻されています。
スコータイ歴史公園を時計回りに巡るとこの順序になりますが、もちろん反時計回りでも巡ることができます。
スコータイ歴史公園近くの遺跡
ワットシーチュムは、スコータイ歴史公園の北側にあり別料金になります。
- ワットシーチュム
- 営業時間:7:30~17:30
- 入場料金:100THB(タイ人20THB)
シーサッチャナーライ歴史公園エリアの観光スポット
シーサッチャナーライ歴史公園は、スコータイ市街地よりスコータイ空港方面に約60km進んだところにあります。
シーサッチャナーライ歴史公園内には、ワットチャーンロム、ワットナーンパヤー、ワットチェーディーチェッテーオ、ワットカオパノムルンの各遺跡があり、歴史公園内の遺跡は100バーツですべてまわることが出来ます。
- ワットチャーンロム
- ワットナーンパヤー
- ワットテェディーチェッテーオ
- ワットカオパノムルン
- 営業時間:8:30~17:00
- 入場料:100THB(タイ人20THB) 自転車:10THB
残念ながら、黄色い袈裟が風でずれ落ちていました。
ワットカオパノムプルーンは、写真の急階段を登って行かなければなりません。
頂上にはこの黄色い袈裟を着た仏像と、写真はのせていませんがタイの民族衣装が祀られた祠があります。
シーサッチャナーライ歴史公園レンタサイクル
シーサッチャナーライ歴史公園の近辺には、スコータイ歴史公園同様にレンタサイクル屋があります。
場所は、シーサッチャナーライ歴史公園前の駐車場の脇で、料金は普通自転車30バーツ、2人乗りの自転車80バーツです。
カップルで行く際は、2人乗りの自転車で巡ってみてはいかがでしょうか。
シーサッチャナーライ歴史公園近くのその他の観光地
シーサッチャナーライ歴史公園近くには、その他にワットプラシーラタナーマハタートとサンカローク窯跡という観光スポットがあります。
シーサッチャナーライ歴史公園からそれぞれ「約3km」と「約10km」離れているので、車がないと難しいと思いますが訪れてみてはいかがでしょうか(私は行っていませんが)。
※シーサッチャナーライ歴史公園と関連のあるラーマ6世とゆかりのあるナコンパトム
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世界一高い仏塔プラパトムチェディ
世界一高い仏塔であるプラパトムチェディは高さ120.45メートル、直径65メートルを誇り、バンコクの西隣ナコンパトム県の市街地中心部にあります。プラパトムチェディは、4世紀ごろ現在のスパンブリー県、ナ ...
シーサッチャナーライ歴史公園への行き方
シーサッチャナーライ歴史公園へ自力で行く行き方をご紹介します。
※注意
予め断っておきますが、かなりのタイ上級者もしくはバックパッカー向けの行き方です。
もし、帰れなくなっても、タクシーなどはありませんので、全て自己責任でお願いします。
「スコータイバスターミナル」から「シーサッチャナーライ歴史公園」まで1日片道1便ずつバスが出ています。このバスで行けば、片道31バーツずつで行くことが出来ます。
スコータイ発シーサッチャナーライ歴史公園行きバス時刻表 | |||
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スコータイバスターミナル出発時刻 | スコータイ空港出発時刻 | サワンカローク駅出発時刻 | シーサッチャナーライ歴史公園到着時刻 |
10:00 | 10:40 | - | 11:20 |
シーサッチャナーライ歴史公園出発時刻 | サワンカローク駅出発時刻 | スコータイ空港出発時刻 | スコータイバスターミナル到着時刻 |
16:00 | - | 16:45 | 17:20 |
※時刻表は変更になっている場合があります。
もし、帰りのバスに乗れなかったら、観光客に「スコータイ市街」もしくは「サワンカローク市街」まで送って行ってもらいましょう(ヒッチハイク)。
スコータイ観光のまとめ
スコータイ歴史公園及びシーサッチャナーライ歴史公園の有名な遺跡のみを羅列しました。
スコータイに初めて行く方は、旧市街にある「スコータイ歴史公園」だけで十分だと思います。
今回ご紹介したスコータイ歴史公園付近の有名スポットだけであれば(細かい遺跡は行かない)、半日で十分まわることが出来ます(バンコク等からの移動含めて1泊2日)。
但し、シーサッチャナーライ歴史公園へ行くのであれば、丸1日がかりの旅行になりますので2泊3日は必要になります。
遺跡マニア、世界遺産マニアや観光地は全部巡りたいという方は、シーサッチャナーライ歴史公園も良いと思います。
スコータイ歴史公園が観光客が多い華やかな場所と対比して、シーサッチャナーライ歴史公園は静かでゆったりとの遺跡観光を味わうことができます。
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スコータイ県の地図とホテル紹介
スコータイ県は、タイ北部に位置し、プレー県、ランパーン県、ナコンサワン県、ターク県、カムペーンペット県、ピッサヌローク県、ウタラディット県と隣接しています。 スコータイは、13世紀にサイアム(現タイ王 ...