ロッブリー県は、アユタヤとサラブリーの北側に位置するタイ中部の都市です。
ロッブリーの中心地である国鉄ロッブリー駅の北側にあるプラカーン祠及びプラーンサームヨート周辺には多くの猿が住みついていることから猿の町として有名です。また、タイ有数のひまわり畑があり、シーズンになると多くの観光客が訪れます。
12~13世紀のクメール王朝時代にかけて、ヒンドゥー教の聖地として建てられた多くのプラーンを観光名所として街中で見ることができます。
17世紀アユタヤ王朝時代のナーラーイ王は、このロッブリーを愛し、1年のほとんどをこのロッブリーで過ごしたと言われています。
そのため、国道1号線のロッブリー市街地へ入るロータリーにはナーラーイ王の銅像が建てられ、名を取った施設が多くあります。
ロッブリーの観光スポット
プラーンサームヨートPHRA PRANG SAM YOT
プラーンサームヨートは、ロッブリーの観光を代表する最も有名な建物です。
12~13世紀のクメール王朝時代に建てられた3つのプラーンは、真ん中が若干高く約20mの高さがあります。
ヒンドゥー教のクメール様式寺院であったが、17世紀アユタヤ王朝時代のナーラーイ王によってレンガ改築され、アユタヤ様式の仏像を配置し、上座部仏教寺院へと改宗されました。
また、プラーンサームヨートの周りには多くの猿が住みついていることからモンキー寺院(Monkey Temple)とも呼ばれています。
3つのプラーンは通路で繋がっています。
また、プラーン内部はレンガ造りになっていて、仏像が配置されています。
内部は独特な匂いがし、長時間滞在していると気分が悪くなる方もいるかもしれません。
周りにいる猿は、以前来た時よりもおとなしくなっており(市がエサをあげている)、あまり襲ってこなくなっていましたが、それでもバッグの中に食べ物を入れて観光するのは止めましょう。
プラカーン祠San Phra Kan
プラカーン祠は、プラーンサームヨート近くのロータリーにある祠で、ナーラーイ王が祀られています。
また、前方入口(プラーンサームヨート側)からみると祠で、後方から見ると祠が遺跡に隠れている造りになており、地元の人々は幸運をもたらす神聖な場所として参拝しています。
また、プラカーン祠は、ロッブリーの猿の家となっており、この場所を起点として周辺を散歩しています。
巨大なお風呂場で水浴びをし、木に吊るされた遊具で綱渡りをしているシーンを見ることができます。
ナーラーイ国立博物館Somdet Phra Narai Ratchanivet National Museum
ロッブリーを訪れる際は、ナーラーイ国立博物館は是非訪れて下さい。
入場料は、150バーツと若干高めに設定されていますが、ロッブリーの全てがここには詰まっており、
値段分の価値は十分にあります。
ロッブリー駅やプラーンサームヨートから1本奥に入った場所にあり、白く高い塀に囲まれているのですぐにわかります。
入口は東側の一つだけで、入ってすぐの所に小さなチケット売り場があります。
ナーラーイ国立博物館敷地内の説明をします。
チケット売り場から敷地に入り、まっすぐ約100m(門の中を含めると約200m)の1本道が続いています。
そのまっすぐ道を進んでいった突き当りが博物館になります。
途中、道の左側には整備された芝生が広がっており、下記の各施設(遺跡)があります。
- 水タンク(The Water Tank)
- 12名の王室の貯蔵庫(The Twelve Royal Storage Building)
- 外国人訪問客用レセプションホール(The Reception Hall for Foreign Visitors)
- プラチャオハオホール(Phra Chao Hao Hall)
- 象の厩舎(Elephant Stables)
また、道の右側のグリーンの建物はオフィスになっていますので、間違って入らないようにしましょう(はい、入ってしまいました。。。)。
門をくぐった道の突き当りには博物館が二つあります。
- Chanthara Throne Hall
- Phiman Mongkut Pavilion
向かって右側の少し小さめの建物がChanthara Throne Hall、左側の建物の中央に大きな階段がある建物がPhiman Mongkut Pavilionです。
Chanthara Throne Hallへは、建物横にある赤色の階段の下で靴を脱ぎ、登って入ります。
2階のフロアだけが展示場となっています。
Chanthara Throne Hallは、ナーラーイ王在位(アユタヤ王朝)時代に関連のあるものが展示されています。
その中でも興味深かったのが、貝のお金です。話ではなんとなく聞いたことがあった程度ですが、実際に使われていたとはなんとも驚きです。
また、当時、日本がアユタヤ王朝との貿易が行われていたことも展示されていました。
続いて、向かって左側にある大きい博物館Phiman Mongkut Pavilionのフロアガイドです。
- 1階:DVARAVATI CULTURE
- 2階:LOPBURI LAVAPURA or LAVO
- 3階:H.M. KING MONGKUT MEMORIAL HALL
1階は階段を挟んで両側に入口があります。両サイドともに下駄箱がありますので靴を脱いで中に入ります。
6~11世紀ごろに栄えたドヴァーラヴァティー王国時代の出土品が展示されています。
中にはミイラ(ガイコツ)も展示されていますので、苦手な方はご注意ください。
上記写真の(外側)中央にある階段を登ると2階に行く事ができます。
2階は、プラプラーンサームヨード(Phra Prang Sam Yod)の造りについて解説しています。
全体として眺めているだけだったプラーンも、実は各層に名称と意味があったとは驚きです。
さらに内階段を登ると3階に行く事ができます。
3階は、モンクット王(ラーマ4世)の当時の住居を再現しています。
ラーマ4世は、17世紀のナーラーイ王の後に放置されていたこのロッブリーの復旧・改修作業に尽力しました。
そのため、ナーラーイ王に次いで人気のある国王となっています。
ロッブリー動物園 Lopburi Zoo
ロッブリー動物園は、1940年から続くロッブリー市街地にある動物園です。
バスターミナルのあるシースリヨータイロータリー(サケオロータリー)の外円の北東側に位置しています。
動物園は、下記のゾーンに分かれています。
- シカ(DEER)
- ヒクイドリ(CASSOWARY)
- オランウータン(ORANGUTAN)
- トラ(TIGER)
- 鳥(BIRD)
- ウシ(CATTLE)
看板には、上記のように書かれていました(看板が古くて推測の文字を含む)。
園内は歩いてまわれるくらいの大きさですが、上記以外の動物も結構いるので1~2時間くらいを目安に見学をすることができます。
車で行く方は、門を入った左側に駐車場があります。
門の所にいるセキュリティーに、入場料30バーツと駐車場代20バーツを支払います(チケット売り場はありますが機能していませんでした)。
動物園に入ると入口付近にカートを貸し出しています。1時間200バーツ、以降15分ごとに100バーツ、3時間で500バーツと書いてありました。
結構高い値段設定ですが、園内は道が舗装されており、歩くのが不自由な方は、カートで移動するのも良いかもしれません。
さて、入口付近に早速、奈良公園にいるような鹿がいてちょっとうれしくなります。
ところどころに売店があるのでエサを購入することができます。
小さいインコから大きなダチョウまで色々な鳥ゾーンとスネークゾーンが動物園の3分の1くらいを占めています。
そして、写真のように仔馬とオウムが放し飼いされていました。
17時(18時閉園)からは無料と言っていたので(確実ではありませんので期待しないでください)なぜだろうと思っていたら、17時前に仔馬がトラックで帰って行くのを見て、放し飼いの動物が見れないからフリーなのかと妙に納得しました。
仔馬が2頭いるのですが、1頭を先にトラックに運んでいくと、残されたもう1頭が悲しそうに泣いているのを見て感動しました。
すぐにもう1頭も連れて行ったのですが、その時の仔馬のウキウキ気分と言ったら表現できないぐらい面白かったです。
16時30分頃に行けばそのシーンを見られるかもしれません。
小さいながらも結構満足ができる動物園なのでおすすめです。
カオプラヤービューポイント Khao Phraya Doenthong Viewpoint
カオプラヤービューポイントは、パーサックチョンラシットダムが一望できるビュースポットです。
写真では伝わらない感動がここにはあります。
写真撮影する場所は、断崖絶壁になっています。十分に注意をしてください。
尚、奥には小さなお寺があります。
車でしか行けないところが難点ですが、パーサックチョンラシットダムとセットで訪れたい場所になります。
パーサックチョンラシットダム Pa Sak Chonlasit Dam
パーサックチョンラシットダムは、パーサック川の洪水と乾季の水不足対策の為に造られたダムです。
プーミポン前国王(ラーマ9世)と関連が深いダムで、ラーマ9世時代の1,000バーツ札に描かれています。
パーサック川は、アユタヤからのチャオプラヤー川からの分流で上流に位置している為、水がかなり澄んでいます。
売店で売っているめちゃくちゃ甘いタイのグリーンティーを飲みながら優雅な時間を過ごす幸せなひととき。
川辺では、魚にエサをあげているいつもの風景が展開されています。
都会の喧騒を忘れ、静かに物思いにふけりたい方におすすめです。
また、パーサックチョンラシットダムの駐車場から少し北側に行った場所に小さな水族館があります。
(場所が分かりずらいのですが、舗装された道を北側に進み写真の建物が水族館です)
ゆっくり歩いても30分程度で1周できる広さですが、無料なので一緒に訪れてみてはいかがでしょうか。
ロッブリーの有名なひまわり畑2か所
Sunflower Fields
ロッブリーでひまわり畑を探している方は、Sunflower Fields(サンフラワーフィールド)を第一候補におすすめします。
ロッブリー市街地から東側、国道21号線を挟んだ五目状のエリアに点在しています。
その中でも、最大級の敷地を誇るのがSunflower Fieldsです。
ロッブリーでのひまわり畑の見どころの時期は11~12月です。
ただし、絶対に咲いているという断定はできないので、予め電話で問い合わせるのが確実です。
12月初旬が雨もほとんどなく、満開のひまわりを見ることができおすすめです。
駐車場からひまわり畑の敷地内への入場料は20バーツです。
これはSunflower Fieldsだけではなく、ある程度整理されたひまわり畑ならどこでも一律20バーツがかかります。
外(駐車場)からも見ることは可能ですが、ひまわり畑の列の中に入り間近で写真を撮ることができるので絶対に損はない良心的な価格設定です。
ひまわりは、タイ語でドークターンタワン(ดอกทานตะวัน)と言います。
ドークは「花」、ターンは「食べる」、タワンは「太陽」。
すなわち、太陽を食べる花という意味を持っています。
太陽を食べるように、一糸乱れず東を向いて整列しているひまわり畑は圧巻です。
Sunflower Fieldsは、お土産売り場も充実しています。
お土産売り場は、入口にある入場料を払うカウンターの両サイドに並んでいます。
もちろん、ひまわりの種も売っていましたが、その中でも目を引いたのがはちみつです。
ハチの巣が入ったボウルが置かれていたので信頼性抜群と思い購入しました。
カップに小分けされ販売されており、中にはハチミツとハチの巣、そして蜂が入っています。
蜂もおいしく食べれるよとの事。
生成されたビン詰めも販売されていますので、蜂が苦手な方も安心です。
カオチーンレー
2021年に訪れたときは、1本のひまわりも咲いていませんでした。
駐車場には、大量の野良犬だけ。
かなり不便な場所にあるにもかかわらず、訪れた時に何もない絶望感は図り知れません。
写真の構図になりそうな看板やブランコなどはないので、次年度以降にもしひまわりが咲いていたとしても優先順位は下がります。
ちなみに、行く途中に別のひまわり畑がありましたが、規模的にはさほど大きくありません。
ロッブリーひまわり畑への行き方
ロッブリーにあるひまわり畑への行き方を紹介します。
ひまわり畑は、ロッブリー市街地から離れた場所にあり、公共交通機関は通っていません。
従いまして、
- バンコクからひまわり畑へレンタカーで行く
- バンコクからひまわり畑へ電車で行く
の2種類の方法で行くことができます。
バンコクからひまわり畑へレンタカーで行く
上記で紹介しましたロッブリー最大のひまわり畑「Sunflower Fields」へは、レンタカー(自家用車)で行くしか方法がありません。
サラブリーからロッブリー方面へ向かう途中で、国道1号と国道21号線に分岐するので、21号線方面に向かっていくとひまわり畑が見えてきます。国道21号線で山道のカーブに差し掛かったら、同乗者に左側を確認してもらうようにしましょう。
下記のサイトで、スワンナプーム空港からレンタカーを借りることができます。
バンコクからひまわり畑へ電車で行く
車で行くことができない方のために、電車で行く方法も紹介します。
パーサックチョンラシットダムの近くにも規模はそれほど大きくありませんがひまわり畑があります。
期間限定(土・日・祝日のみ)でひまわり列車も走っています。
電車で行くと、パーサックチョンラシットダムへしか行けませんが、レンタカーだとロッブリー市街地へも行くことができるのが魅力です。
(ロッブリー駅とパーサックチョンラシットダム駅は路線が違います)
※ロッブリーの地図
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ロッブリー県の地図
ロッブリー県は、タイ中部に位置しています。ロッブリー県は、シンブリー県、サラブリー県、ナコンサワン県、ペッチャブーン県、チャイヤプーン県、ナコンラチャシマー県、アントン県、アユタヤ県と隣接しています。 ...