タイの伝統文化である影絵(ナンヤイ)を鑑賞できる「ワットカノーン博物館」を紹介します。
「ワットカノーン博物館」は、「ワット・カノーン」というお寺の敷地内にあります。
タイ西部のラチャブリー県ですが、ラチャブリー市街地からは少し離れていて、「ラチャブリー市街地」と「ナコンパトム市街地」のちょうど中間地点あたりに位置します。
最寄り駅はタイ国鉄サザンライン(南線)の「ポーターラーム駅」ですが、駅から5キロくらい離れているので、帰りも含めてバイクタクシーとの交渉になります。
ナコンパトムとの旅行を兼ねてレンタカーで行くのが良いかと思います。
ナンヤイとは?

ナンヤイ(หนังใหญ่)は、直訳すると「大きな革(影絵)」という意味になります(หนัง(ナン)は通常「映画」や「革」という意味がありますが、「ナンヤイ」という固定名詞として「影絵」という意味があります)。
ナンヤイは、ラーマキエン物語(インドの叙事詩「ラーマーヤナ」のタイ語訳)の登場人物の透かし彫りがされている牛革でできており、両端に持ち手がついています。
ナンヤイに光を当てることにより登場人物の影絵を作ることができ、演劇を行うことができます。
タイ国内でナンヤイ劇団を見ることができるのは下記3箇所といわれています。
- ラーチャブリー県ワットカノーン
- シンブリー県ワットサワンアーロム
- ラヨーン県ワットバンドーン
昔はタイ全国に普及していたものが、ほかのエンターテイメントの流入により人気が低迷し、「ナンヤイ」の演技者の育成・継承が急務になっています。
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ワットカノーン博物館


繰り返しになりますが、「ワットカノーン博物館」は「ワットカノーン」というお寺の敷地内にあります。
敷地内なのですが、同じような建物が並んでいるので注意が必要です。
博物館の建物の前には「พิพิธภัณฑ์หนังใหญ่วัดขนอน:ピピッタパン・ナンヤイ・ワットカノーン(ワットカノーン・ナンヤイ・博物館)」と書かれた看板があります。
タイ語アレルギーがある方も「最初にWW(ダブリューが2個)書いてある看板」と覚えれば問題ありません。
看板の横の階段を上がった2階が「ナンヤイ博物館」になります。
階段の下で靴を脱ぐのを忘れないようにしましょう。

博物館の入り口には写真のアトラクションがあります。
タイ各地を旅行するのが好きな方は見たことがあるのではないでしょうか?
右下のコイン投入口に「10バーツ」を投入すると、からくり人形たちが踊る仕組みとなっています。
当博物館オリジナルとして「ナンヤイ」を持っていますね。

博物館は木造の倉庫となっていて、数多くのナンヤイが展示されています。
一戸建て2軒分くらいの広さがあると思います。
ごくまれに英語で説明している看板もありますが、ほとんどがタイ語のみの説明です(というより外国人観光客はほとんどいないのではないでしょうか。アクセスも良くないので。)。
意味は分からなくても素晴らしさを感じること間違いありません。
芸術品としての展示されているナンヤイを思う存分(無料で)鑑賞しましょう。

また、土日・祝日には「ナンヤイ劇場」を鑑賞できるとのことです。
私は、帰ってからそのことを知ったので、これから行かれる方は下記の時間に合わせていくとよいと思います。
ナンヤイ劇場上映時間
- 土曜日 午前10時から
- 日曜日・祝日 午前11時から
ダンカノン・マーケット
- 土・日曜日 午前9時~午後3時


余談になりますが、別棟も博物館になっています。
「Google Map」で表示されている「ワットカノーン博物館」は、「ナンヤイ博物館」ではなく「別棟の博物館」です。
従って、正式には「別棟の博物館」が本当の「ワットカノーン博物館」なのかもしれません。。。(でも看板はナンヤイの方にあったのに。。。)
別館の1階は「タイの昔の生活」に関する台所用品などが展示されており、2階はラーマ9世に関連する品が展示されています。
ユネスコの無形文化遺産への登録申請がされるとの話もあるので、有名になりアクセスが良くなってから訪れるのも一つの手かもしれません。
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